山のめぐみ① ヨモギ

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春が来て、目が覚めて。
とはかの有名なまど・みちおさんの一節ですが、春が来たなと思っていたら、そこいら中に山菜が見られるようになりました。
季節が、急速に変わってきます。

庭先や周辺で、簡単に山菜を摘むことができる我が家。
道の駅なんかで結構な値段で売られているのを見ると、我々の住まいっていいところだな!ふふん!…と、勝手に勝ち誇った気分になっています。ちいさい人間です。

独特のえぐみや苦味、味わいのある山菜は、冬の間に身体にたまった毒素をデトックスしてくれるんだそうです。
味わいや食感もさることながら、その色や形も愛している我が家。
この季節の大きな楽しみの一つです。

今日取り上げたいのは、ヨモギ。
ヨモギは様々な薬効をもつと言われる植物ですが、わたしが特に彼らに期待しているのは、
・体を温める効果
・鼻の詰まりを解いてくれる
・おいしさ
の三つです。
以下に、ご紹介します。

※ ご注意

・ヨモギは季節によっては、トリカブトなど猛毒の植物と見分けがつかないこともあるようです。
わたしは、葉裏の細かい白い毛、そして摘んだ時の独特の香りを頼りに判断しています。
・ヨモギはブタクサと同じキク科の植物で、花粉症の症状が出ることがあるそうです。
自分は問題ありませんでしたが、以下にご紹介する方法は、ご自身の体質に合わせてお考えの上、自己責任でお楽しみください。

ヨモギ概要

ヨモギ、キク科の多年草。
食用に薬草に、あまりにも有名な草です。
キク科全体に思うことですが、とても生命力の強い草だなと思います。

春が本格的にはじまると、どんどんわさわさ生えてくる。
季節にもよりますが、葉裏に銀色の産毛が生えていて、白く光るところが好きです。

 


初夏にもなると、これが驚くほど伸びて、伸びて。
腰の丈ほどにもなって、庭先が深い森のようになります。

トリカブトと似ているという話もありましたが、形も色も季節ごとに表情が変わって、一つの植物がこんなに違う顔を見せるんだな、と思い知らされます。

効能① 体を温める

ヨモギには、体を温めてくれる効果があります。
鍼灸のお灸で使うモグサにも、ヨモギが使われているのだそうです。

冬は雪に閉ざされる朝日町、特に我が家は中でも湿度が高いので、めっちゃ冷えます。
そんなところなので、ショウガしかり、内側から身体を温めてくれる食材は本当にありがたいもの。

試しに冷凍保存していたヨモギをカレーに入れてみましたが、いつもよりも体内がぽかぽかになった気がしました!
そして冷めにくい! (※あくまで個人の感想です)

ヒートテックもホッカイロも手放せませんが、体の内側から温めてくれる食物・飲み物の効果は、じわじわと芯から効いて、長く体内に留まってくれるようで、重宝しています。

効能② 対 鼻づまり効果

実は、慢性的に蓄膿症を抱えています。
鼻水の良く出る季節には、頭痛、目の下の重み痛み、ひどい時には歯茎が痛いのかと思うようなところまで…気をつけているつもりでも、いつのまにか症状が進んでいることも多い…。
本当につらい思いをしています。

鼻うがいなどもしているのですが、そこまで劇的な効果は無く、こまめに鼻をかむしかない日々。
そんな時に、「ヨモギが鼻づまりに効く」という話を耳にし、早速試してみました。

手順:とてもシンプルです。

① 生のヨモギの葉 数枚を塩でもんで、汁を出す。
② そのままずぼっと、鼻の穴にさしておくだけ。
③ 5~10分後、鼻をかんで中にたまったものを出す。


待つことしばし…
既に鼻の中に水分がたまってきているのが分かります。
ああー、早く出してしまいたい!
はやる気持ちを押さえ、思い切りチーン!と力を込めて鼻をかむ。

…と、なんということでしょう!
鼻の奥から一気に鼻水が出てきたようで、これまでにない爽快感に!
す、すごくスッキリする…!
(※あくまで個人の感想です)

なお、ドクダミも同様に効きます。
むしろ冬には主にこちらにお世話になりました。自分にはドクダミの方が即効性があったように思います。
ただ、季節の違い=鼻づまりの重症度の違いもあるので、一概にどちらが効果があるとは言えないと思います。継続してやってみて効きはどうか、という違いなどもあると思います。

生の葉っぱを入手するのが冬場はやや困難、と言うデメリットはありますが、個人的に鼻うがいよりもすっきりするので、気に入っている方法です。

ヨモギを食べる

食べる楽しみは、わたしの生活のかなり大きな部分を占めています。
だから、すごく大事。

ヨモギを食べていると、他の野草同様、体内に春を取り入れている気分になります。
冷凍やしょうゆ漬けなどにして長期保存できるのはとても便利ですが、「この時期にしか味わえない」という特別感こそが、実はおいしさを増してくれる気がする。

下ごしらえ

さて、食べるためには、下ごしらえが必要です。
とはいえ、そんなに難しいものでもありません。
適当なわたしでも、片手間にできちゃう。

わたしの適当なやり方は、おおむねこんな感じです。

<ヨモギの下ごしらえ>
注意点
・どうかすると、織物でも作れちゃうんじゃないか…?と思うくらい、繊維の強いヨモギ。季節が少し遅くなっただけで、刻むのも大変になります。新芽の季節を逃さないのが肝要。
・ゆでて絞ると、「えっ、こんなもん?」と思うくらい少量になるので、マナーの範囲内で、必要な分をとりましょう。大体、生葉の時の1/3~1/2のかさになるかと思います。

手順:あくまで、わたしのやり方です。
① 採集した葉の部分を、きれいに洗う。
汚れや虫のフン、虫そのものなども細かく潜んでいたりするので、個人的にはここが一番手間に思います。
2~3回、水を取り替えて洗っています。
② ぐらぐらに沸騰した湯の中に塩をひとつまみ入れて、1~2分ゆでる。
本当は重曹があるといいのだそうですが、新芽の時はそこまで気にならないので、うちではもっぱら、塩だけでゆでています。
③ ゆで汁を切ったら、冷水にさらす。とても鮮やかな、美しい緑色になります。
④ しぼったら、包丁で叩いてとにかく刻む。繊維を細くする作業です。
量が多い場合は、ミキサーを使うと手早いかと思います。
少量の場合は、容器の中で浮いてしまって、わたしは却って不便でした。
⑤ 冷凍保存も可能です。わたしは40~50gくらいの適当な重量で分けて、ラップにくるんで保存していました。

アレンジ一例:よもぎご飯


ちなみに、先日試してみて美味しかったのが、このよもぎご飯でした。

刻んだヨモギを、炊き立てご飯に混ぜるだけ。炊飯の時にだし汁を混ぜても◎。お好みで、塩も少し。
(後日、冷凍したゆでヨモギを炊飯器に入れ、そのまま「炊き込みご飯」モードで炊飯しても、まあまあいけました。香りは弱めです)

レシピというほどのものもありません。
分量は大体で決めているので、かなり適当です。

ヨモギはゆでて絞ると、かなり少量になりますが、メインと言うよりあくまで風味づけなので、そんなに大量でなくても良いかと思います。

米2.5合炊きに対して、2カップ(400ml)容量のボウルに摘んだヨモギを使った時がちょうど良かったかな…。
(後日、米3合に対し、下処理済みのヨモギ35グラムを混ぜ込んだところ、独特の香りをかなり強く感じました。我が家では好評でしたが、香りに敏感な人は、これより少な目でも良いかと思います)


風味は、七草粥なんかに近いかもしれません。だんなさんは「和風のパセリみたい」との評価。さわやかな香りがお米に馴染んで、我が家では好評でした。
いちひめ(満3才児)も、パクパクと完食。おにぎりなんかにして、持って出かけても良さそうです。


ヨモギのアレンジとしては、近所のおばあちゃんたちと前に話したところでは、草餅派、天ぷら派があるようでした。王道ですね。
花見の時に、いつも自慢の手料理を色とりどりに持ち寄ってくださるおばあちゃん方。自分はその腕前にまだまだ遠く及ばないのですが、今後こつこつ教わる機会があればな、とひっそり思っています。


…と、かように舌に、目に、身体に、いろいろと楽しませてくれるヨモギ。
わたしが更に今後試してみたいのは、化粧水を作ってみること!です。アイヌのお母さんたちの、古くからの知恵なんだとか(詳しくは『薬草のちから』という本で、新田理恵さんが紹介されています。晶文社より)。
またやってみたら、そのうちここでもレポートしてみたいものです。
お楽しみに。

(2020年4月中旬)

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