朝日町百景③　「at Lounge」にて

*本ページはアフィリエイト広告を使用しています。

そこは朝日町の中心地、宮宿。
郵便局のほど近く、静かに佇む一軒家に、美しい青いのれんがかかって見えます。
　

喫茶店でしょうか？
いえいえ、それだけではない場所なんですよ。

（画像は全て、クリックで拡大します）
　

「喫茶&シェアスペース　at LOUNGE」
スペイン料理「El Patio de Romero de Torres」
参考情報

「喫茶&シェアスペース　at LOUNGE」

今回取り上げるのは、「喫茶&シェアスペース　at LOUNGE」です。
喫茶と名の付くようにおしゃれなカフェでもあり、またイベントが催されるなど、人と人が集まり関わる場所でもあります。

「希望活動醸成機構」と阪野さん

どんな場所かを見ていく前に、簡単に概略をば。
「at LOUNGE」を営むのは、一般社団法人「希望活動醸成機構」。
町内に「楽しいことの選択肢を増やす」ことを目的として設立された団体です。
その発起人であり代表を務められるのが、阪野正義さん。

阪野さんもまた、我が家と同じく町の外から移住し、ここで働き暮らし続けている人のひとりです。
2016年に地域おこし協力隊として朝日町に来られたのが移住のきっかけだとのこと。
以来、町内外問わず「楽しいこと」「楽しいことに繋がること」を真面目に意欲的に、模索し続けていらっしゃいます。
（なお阪野さんご本人のこと、その取り組みについて下記の記事に既に詳しく取り上げられています。素敵な内容ですので、是非ご覧ください。
→ PARASUKU：パラレルワーカーが地域を救う。ストーリーズ#018｜地域活動×カフェ運営×非常勤講師）

「楽しいこと」を増やしたい。
自分も他人も、今ここで生きている時間を楽しめる、そんな物事がもっと増えたらいい。
小さなことでも、大きなことでも。
静かに強い思いを秘める阪野さんが立ち上げた「at LOUNGE」とは？

さて、どんな場所でしょうか。
　

喫茶店の顔

　
　
内部空間は大体こんな感じです（細部や縮尺がところどころ違うのはご愛嬌でお願いします）。
なお、画面右上の青文字は、阪野さんご本人から書いてもらいました。
“未知のトビラ”を快く開いていただき、有難うございます！阪野さん！

「at LOUNGE」は、場面に応じて複数の顔を持っています。

町の日常を過ごす者としては、やっぱりまず「カフェ」の顔。
後述しますが、こちらでは美味しいスペイン料理をいただくことができます。

営業日は基本的に木～土曜のランチタイムのみですが、予約や貸切にも対応して下さいます。
多種多様な軽食からしっかり目のプレートランチ、珍しいスイーツまで、美味しくて目にも嬉しい華やかな、小さなご馳走をいただくことができます。
　

多目的スペースの顔

一方、シェアスペースの顔もあります。
使い方を制限せず、様々な目的に応じて自由に使える場所です。

勉強会に使うもよし、打ち上げに使うもよし、イベント会場として使うもよし（※2021年12月現在は、感染症対策の為、大人数での利用は制限されているようです）。
子どもたちが楽しめるようにと夏祭りが行われたこともありました。

大人数でなくて、ひとりでコワーキングスペースとしてお仕事に利用することも大歓迎だそうです。
ピアノがあるので弾いてみてもいいですか？と尋ねたところ、カフェ時間帯に自由に触っても良いし、貸切で練習することもできるとのお答えでした（※貸切は有償です）。

このように一定の時間、自分の使いたい用途で利用することができます。
（なお、使用料等の詳細は末尾に紹介しています）　

マナーと節度を守って利用できる人であれば、どんな人へも開かれた空間である。
どんな人でも、空間を分け合うことができる。
たくさんの人も、少人数も、一人でも。
「at LOUNGE」とはそんな豊かな場づくり、関係づくりをされているところなのだな、と思います。

個人的なイメージですが、「at Lounge」は「ひだまりの似合うお店」という感じがします。
入口の扉を開けたところから、目に入るのは板張りの床、柱の木目、室内全体に多用された木材の優しさ。
そして窓からお日様がたくさん入る、明るい空間。
お店の中には、いつもほんのり暖かい雰囲気が漂っている気がします。

社会的には型に当てはまらないこと、一つの枠に当てはまらないことでも、楽しいことや価値観の豊かさを重視する阪野さんたち。
こういうことがしたいんです…と相談したら、できる限りの形で実現できるよう応援して、場を提供して下さるかもしれません（もちろん、無理なことはあると思います）
そんな、誰をも応援してくれるような暖かさを感じる場所です。

わたしがこの場所にひだまりが似合う、と思うのは、案外そんなところから来ているのかもしれません。
　

スペイン料理「El Patio de Romero de Torres」

※2023年末をもって、朝日町での営業は終了されました。長い間、美味しさと幸せにあふれた時間を提供して頂き、有難うございました。
以下は2022年現在の記事となります。連絡先等の詳細は、文末に記しています。

　
　
「El Patio de Romero de Torres」は、スペイン料理のお店。
手がけるシェフは、町外からわざわざ通ってこられる大場さんです。

先述しましたが、こちらで提供されているランチは、この「El Patio de Romero de Torres」のお料理です。
大場さんが「at LOUNGE」の場を借りてカフェ事業を展開されているという形です。

ちなみにスペイン語の店名が表すのは、「ロメロ・デ・トーレスの中庭」。
19～20世紀のスペイン画家で、フリオ・ロメロ・デ・トーレスという方が居らっしゃるのですが、絵画もなさっている大場さん。その画家の名前と、そしてスペイン独自の文化として有名な中庭（パティオ）、その二つから名付けたのだそうです。
いずれはご自身のお店にも中庭を構えたいのだと、こっそり教えて下さいました。何となく、その景色が目に浮かんでしまう。
素敵な名付けだと思います。

何を隠そう、私は実は大場さんのお料理のファンです。
色合いや盛りつけの美しさもありますが、いつも思うのは、細やかな味付けのセンスが抜群だなあということ。
どのお料理もとても美味しいですが、個人的には淡い淡い味付けが特に素晴らしいと思う。
基本的に素材の味わいなのに、ドレッシングやスパイスの小さな小さなアクセントがどこかでひっそり効いていて、だからこんなに美味しいものになっている。
「料理」ってこういうことなんだな、と思わされます。
そして甘辛酸っぱいのバランスも、絶妙なのです…。

現在予約制で提供されているプレートランチは、何種類ものお料理がたくさんで、特に色々な味わいが楽しめます。これで税込み1000円は、お得。

他にも、ワンコインで楽しめる軽食も豊富です。
バゲットを使ったボカディージョ（スペイン風サンドイッチ）もその一つですが、実はもう一つ、私が地味に愛好しているのがこのバゲット。こちらのバゲットは本当にここにしかない味だと思っています。
サンドイッチやハンバーガー等具材と合わせるパンで、「具材に負けない」パン、「同時に味わうからこそ、こんなに美味しい」というパンはなかなかお目にかかれないなと思うのですが、こちらではそれが見事に実現されているのです。
心の底から、おすすめです。

　

※ 2022年４月現在、プレート内容が従来までと変更となっています。
詳細なメニューの内容及び価格は、末尾のお店の情報を参照の上、直接ご確認下さい。

　
　
その他にも、かわいい手織りコースター等の雑貨も置かれていますが、こちらはお店スタッフの多田さんがご自分で作られています。
店頭にて購入可能です。

・・・
思い出し思い出ししつつ「at LOUNGE」さんのことを書いていたら、また行きたくなってきました。

我が家は家族四人でも夫婦二人連れでも、はたまた実家の父母が来た時も、一人でぶらっと立ち寄る時も、多々お世話になっています。
いつお邪魔しても、穏やかで気持ちのいい時間が流れている場所です。
顔を見知った親しい隣人でもあり、ゆっくりくつろぐことのできる自由の場でもあり、心の込もったもてなしを受けられるお店でもあり。
そういう場所が身近な場所、町の中にあるのは、本当に嬉しい。

阪野さん、大場さん、多田さん、また良い時にお邪魔します。
どうぞよろしくお願いします。
　

参考情報

今回の記事に関連する情報は、以下の通りです（2022年4月現在）。
感染症対策などに関わって、営業時間など変更となることもあるかと思いますので、事前のご確認をおすすめいたします。

at LOUNGE

・場所　朝日町宮宿1085-10
・使用料
ドロップイン　2時間 500円／人
貸し切り利用（スタッフ在中）　2,000円／時間
※喫茶営業時は、自由に利用可能。それ以外の時間帯は、事前予約が必要。
また喫茶委営業時は貸切利用は不可とのこと。
※感染症対策として、利用を制限している場合あり。利用前に問い合わせが必要。
・設備
Wi-Fi、電源、プリンター（有償）、喫茶（有償）
・問い合わせ先
一般社団法人希望活動醸成機構
Mail: info@arousers.org
Web: https://arousers.org
TEL: 050-5363-9292（空き家バンク）
Facebook: https://www.facebook.com/AsahiTownLounge