山のめぐみ③ ドクダミ

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白い花がさいてるね。
つんだら、いい香り? どんな、香り?

 

ドクダミ概要

今回取り上げるのは、ドクダミのことです。
ドクダミの葉や茎は中医学の世界では「十薬」と呼ばれていて、それほど様々な薬効が期待される植物です。
我が家の周りにも、たくさん生い茂っています。

体に良い効能や成分のことをちょっと調べても、美容効果、デトックス(利尿作用)からの冷え性改善、ミネラル、ビタミン…
色々と兼ね備えている植物のようです。
(ドクダミの成分等の詳細は、今回はこちらを参考にさせて頂きました:「山下薬草店」さま  https://www.yakusou-ten.com/dokudami/

香る、ドクダミ

家の周りにわんさかあることもあり、わたしはかなりラフに付き合っています。
つい先日は、葉っぱを煎じてドクダミ茶を作ろうと思い立ち、梅雨入りの前から少しずつ葉を集めて干してしていたのですが… 
生葉のにおいが、強烈でした…。


甘かった。
わたし、甘かった。


「お手洗いの前に良く植えられている」なんて話も聞いていたので、散歩中に眺めながら「どんなもんかなあ、トイレのイメージが強いけど普通にかわいらしい花だなあ…」なんて思っていた自分。
(トイレ脇に植えるのは、消臭効果のことらしいですが)
甘かった。
いや。全く知りませんでした。こんな臭いだったなんて…。

摘み取った瞬間から、臭いがまっすぐ鼻にやって来る。
消臭効果と言うけれど、確かに嫌なタイプの芳香剤に通じるような、もわっと爽やかなような、形容しがたい臭いです。
何というか、個人的には真っ先に体内から出ていってもらいたいような臭い。独特の甘さとえぐみと、押し付けがましさを感じる…。
収穫直後は手にもばっちり臭いがついて、嗅いでみてはウエー!と言っていました。

調べてみると、デカノイルアセトアルデヒドという成分がこのにおいの元のようです。
抗菌作用、抗カビ作用があるのだとか。
乾燥させると消えてしまうようなので、後述のように乾燥させるとにおいも変わることから、においとワンセットの効能のようです。

抱っこひもでつき合わされたにたろうも、嫌だったろうか…。
経験値の少ない赤ちゃんにとって、臭いがどんなものなのか分かりませんが、景色をぼーんやり見ていました。

ドクダミと鼻づまり

さて、ヨモギの記事でも紹介しましたが、慢性的なちくのう症持ちのわたし。
ちくのう症、最近は医薬品の宣伝も良く見るので、苦しんでいる人が多いんだな…と勝手に思っていますが、わたしの鼻・喉の通りの悪さは、父方譲りの筋金入りなので、もはやしょうがない!
自分の一部だと思って、できるだけ穏便に付き合っていくしかありません。

この、ちくのう症。
ピークの時は本当に、鼻の奥が真空状態になっているのではないかと思うくらい、周辺部の圧迫感が強い。
鼻の奥に圧力鍋が入ってるか、それとも宇宙にでもなったんじゃなかろうか…」と本気で思います。

ぎゅぎゅーーーーっと顔の中心に向けて圧力がかかっていて、非常に重い。ぎっちぎちに奥から引っぱられている感じで、すごく苦しい。
同時に小鼻のあたりには、怪我が化膿した時と同様のズキズキ感を感じます。
初めてちくのう症の症状を感じた時には、この痛みがどこから来るのか分からず、てっきり歯茎の痛みなんだと歯医者に行ったほどでした。

顔だけのこと、頭だけのことと思いきや、物事を考えるところに近いからか。自分でも驚くほど気力体力がわいてこず、生活の大部分をかなりの省エネモードで過ごすことになります。


おのれ、ちくのう症。憎し。

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ということで色々な効能の中で、わたしがドクダミにお世話になっているのが鼻の通りを良くする効果です。
どんなことをするかと言うと、ヨモギの項目で紹介したのと全く同様なのですが、塩もみして草の汁を出した生葉を鼻につめ、数分置くという手法。

ドクダミ汁・感想

あくまでわたしの個人的な感想ですが、ヨモギよりもドクダミの方が、格段に効果があります。

症状がひどい時は、鼻に詰めて1~2分で鼻の中がむずがゆくなって、クションクションと盛大なくしゃみがやってきくる。
そうしているうちに、何だか鼻の中が汁っぽくなってくるような感覚があり、実際に詰め物をしている隙間から、汁がにじんできたりする。

凝固しきっていた鼻の中が、じわりじわりと溶かされていると感じます。
最後につめていた葉っぱを取り出し、鼻をかんで終了。
奥の方にねばねばと滞留していたものがどばっと出てきた感じで、とてもスッキリします。

(とは言え、あまりに悪化した時には、耳鼻科に行かないと何ともなりません。医薬品は、即効性が本当にありがたいなと思います)

弱った時の生葉の香り

これまで蓄膿症に悩まされるのが大体冬場だったので、その頃はあまり生気の無い葉っぱをとってきて使っていました。
それが今回、6月末~7月中旬にかけて、何回も軽い風邪にかかってしまい、初めて生き生きとした生葉でその効果を試すことに。

全く鼻はきかないけど、先日とった時はあんなに嫌だった臭いはどんなもんだろう…と収穫。
いざ鼻に詰めんとすると、あれ。
すごい。
全然嫌じゃない。

むしろあの押しの強い爽やかさ(みたいなもの)が、すーっと鼻を通してくれるような感じで、心地いい。とてもいい香りに思える…。
多分、これがドクダミの効能を体現しているにおいなんだろうなあ、と感じました。
なんだっけ、あの、なんとかアルデヒド。

何とも無い時は「こんなものを、口に通じているところに入れるなんて無理」とすら思えた臭いが、身体が欲している時には、口からその香りが流れてきても、全く気にならないのでしょうね。
それどころか、身体に馴染んで、とても好ましく感じられました。

実際に体感してみると、その感じ方の差が不思議に思える一方、自分が絶対だと信じている感覚なんてものも本当はかなり曖昧だなあ、と改めて感じる一件でした。

ドクダミ茶を作ろう

鼻づまり予防の為に、ドクダミ茶も良く飲んでいた我が家。
控えめな独特の甘さと香りがあって、わたしもだんなさんも好きなお茶の一つです。

生葉を摘んでいた時、こんな臭いものが本当にあの甘美なお茶になるんだろうか…と思っていたのですが、何日か天日の下で、雨が降ったら屋内で干し続けていると、次第ににおいが変わってきました。
乾燥しきると薬効も変わるらしいですが、においも変わるよう。
葉に湿った部分が残っている時は、ざるの中身をかき混ぜるとあの嫌な臭いが立ち上っていたのに、からっと乾燥すると甘茶みたいな、甘く爽やかな香りになっていました。

料理でも思いますが、同じ原料のものでも、干したり、すりつぶして滑らかにしたり、ひいて粉にしたり。
やり方や順番を変えるだけで、出来上がるものが全く変わってくるし、人の受け取り方も全く違うものになるというのが、本当に面白いなと思います。
まだ葉っぱを乾燥させたところで置いていますが、煎じてお茶にして飲むのが楽しみです。

…と、出来上がりを楽しみにしていたのですが…。
つい2~3日前のこと、湿気の強い我が家の台所の片隅で、いい香りを発していた葉っぱたちは、カビの寝床となってしまっておりました…。

ずびーん。
しゃあない。雨が上がったら、また採りに出かけるかな…。
ずびびん。


 ご注意
ドクダミの服用についてですが、妊婦さんと腎機能が弱い方の使用は控えた方が良いとのこと。それぞれ子宮収縮作用、高カリウム血症の危険性があるそうです。

(2020年7月末日)

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